【データで見る】私立中学に通うには年収がいくら必要か?平均年収や補助金は?

中学受験、私立中高一貫校と言えばどのようなイメージを持ちますか?

現在の親世代が子供の頃は〝私立中学は一部のお金持ちの学校〟というイメージがありましたよね。

子供の将来のことを考えると私立中高一貫校に行かせたい、でも我が家の家計で私立中学に通わせる余裕なんてあるのかしら?と思っているご家庭も多いと思います。

今回は文部省が発表されているデータを元に、「年収がいくらあれば私立中学に入学可能か?援助金はあるのか?」など私立中学と年収について検証しました。

私立中学に通わせているご家庭の年収

私立中学に通うには年収がいくら必要なのかを検証する前に、現在、私立中学に通わせているご家庭の年収について調べてみます。

年収800万円以上のご家庭が7割越え

上の円グラフは文部科学省が公表している平成28年度子供の学習費調査から読み取れる数字を簡略計算したものです。

年収800万円以上のご家庭が70%を超えています。

400万円未満のご家庭も4%、400万~600万未満のご家庭も9%おられますので、必ずしも年収800万円以上ないと通わすことが出来ないとは言えないようです。

年収いくらあれば私立中学に通わすことが可能か?

子供の人数、持ち家か賃貸か、ローンのありなし。など、ご家庭により状況がいろいろ違いますので、一概に年収〇〇円以上なら私立中学に通わすことが可能です、という明確なボーダーはありません。(上節のデータを考えると800万以上が一応の目安です。)

ただ上節のデータで年収400万未満のご家庭でも私立中学に通わせているご家庭も実際にあります。

今回は公立小学校⇒私立中学に通った場合を想定して、いくら費用が増えるのか計算して考えてみましょう。

公立小学校⇒私立中学校の費用の差

文部科学省が公表しているデータ平成28年度子供の学習費調査によると、公立小学校の6年生の年間費用は375,358円。

一方、同じデータから私立中学の3年間にかかる費用は総額で約398万円、年間平均132万円。

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2つのデータから見ると小学6年生⇒私立中学に入学した場合、年間約95万円の出費増になる計算です。

月換算すると、約8万円の出費増になり、家計に直撃するのは間違いなしですね。(※月8万円は平均です。実際は入学時に入学金など多めに払う必要があり、1年目の出費が多くなります。)

パパ
ガーン、、月8万円の出費増なんて絶対無理、、。
息子
補助金とかあるのかな?

実際の差額の計算は?

小学校時代。1年間に使った学費+習い事(塾含む)
中学校時代。志望する中学の学費+習い事(塾含む)+交通費
など、色々な計算が必要になってきます。遠方に通う場合、交通費の出費増も忘れないようにして下さい。

私立中学の補助金について

私立中学に通う場合、補助金は受けられるのでしょうか?

結論から言うと、年収400万円未満で文部科学省の調査に協力したご家庭のみ年間最大10万円の補助金が貰える可能性があります

文部科学省のホームページ私立小中学校等に通う児童生徒への経済的支援に関する実証事業についてに詳細が載っています。

※申請を考えている場合は細かい条件などを公式ホームページで確認するようにして下さい。

パパ
私立高校と比べると私立中学の補助金は少ないんだ

どのように出費を捻出するか?

公立小学校から私立中学に通った場合、月に約8万円、交通費や、塾などを考えると10万円以上の出費増に繋がる可能性があります。一方、補助金は年間10万円(年収400万円未満)と1か月分の家計の足しになるかどうかです。

実際、皆さんはどのように出費を捻出しているのでしょうか?

祖母、祖父からの援助

意外と多いと思われるのが祖母、祖父からの援助です。私立中学に通っている親御さん達の話を聞くと、ちらほら援助をしてもらっているような話を耳にします。

うちのスタッフの一人、ブラリさんも、祖母、祖父の援助を受けて私立中学校に入学しました。(ブラリさんは3姉妹で、3人とも私立中学に入学)

援助をしてもらっているご家庭も一定数いるのは間違いないですが、プライベートの話でもあり、アンケートに正直に答える保証もないので、実際にどのくらいの割合が援助を受けているかは不明です。

教育ローンの活用

祖母、祖父からの援助は祖母、祖父に余裕のあるご家庭でないと受けれません。老後のことも考えないといけないでしょうから、いくら可愛い孫の為とはいえ、援助が厳しいご家庭も多いと思います。

その場合、教育ローンの活用も一つの方法です。教育ローンはどの銀行も団体も力を入れていて、数多くのローンがあります。

教育ローンは当然のことですが借金です。

ただいくら可愛い子供の為とは言え、借金を抱えてまで私立の中学に通わせるべきかは良く考える必要があります。

私立中学を卒業しても、私立高校⇒大学と教育費用は続いていきます。子供の為に良かれ、と思って教育ローンを組んで私立中学に入学させたら、家計が破綻した。となったら本末転倒で、子供の為にもなりません。

家計が厳しい時の選択は?

これまでの記事を読んで、「やっぱり家計的に厳しい。」と思ったご家庭もあると思います。

中学受験は断念しないといけないのでしょうか?と思った方もいると思います。実はそんなことありません。お金をかけない中学受験もあります。

公立の中高一貫校

お金をかけない中学受験でまず初めに考えられるのが、公立の中高一貫校です。現在、国は公立の中高一貫校に力を注いでいて新しい学校の設立も増えています。

難関私立の中高一貫校と比べると進学率は下がりますが、1期生から東大に入学させるなどの学校もあり、悪いわけではありません。公立学校と同じ値段で質の高い教育を受けられる公立中高一貫校はコストパフォーマンスが高く、最近、人気が非常に集まっています。

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特待生制度のある私立中学校

私立中学の中には特待生生徒を設けている学校もあります。場合によっては、学費が無料になる可能性もあります。

ただ注意点としては、入学時点で6年間の特待生制度が決まるわけでなく、期間毎(多いのは1年)に学力の審査があり、成績が低下すると通常の学費を払う必要が出てきます。

中学受験をしない選択も、、

もちろん家計が厳しい場合は中学受験をしない選択肢もあります。

東京の日比谷高校、神奈川の横浜翠嵐、県立千葉、埼玉の県立浦和など公立でも多数の東大生を輩出している学校も多くあります。(特に日比谷高校などは私立の中高一貫校から編入してまで入学しようとする子もいます。)

近くの公立中学に通って、浮いた時間と浮いた費用で難関公立高校にチャレンジするというのも有望です。

まとめ

データを見ると、私立中学の費用はやはり高いのが分かります。

実際に私立中学に通わせているご家庭の7割以上が年収800万円以上ということで、(子供の人数、ローンのあるなしなどの条件で変わってきますが)一応の目安として年収800万円以上あれば家計の心配はあまりせずに、お子様を私立中学に通わせることが出来るようです。

可愛い子供の将来の為と、親心としては少し無理してでも私立の中学にと思われる方もいると思いますが、私立中学に通わせたあげく家計がパンクしてしまっては本末転倒で子供の為にもなりません。

家計のこと、子供の教育のこと、どちらも大切なことなので良くバランスを考えて、よりよい道を子供の為に選択するようにして下さい。

 

 

 

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